真言宗智山派

月照山 地蔵院

正規には月照山地蔵院極楽寺と呼ぶ。
椿の吉祥院、門前の長楽寺などと同じく、日積寺永禅院の末寺で、その閑居寮であったと
言われ、その昔、本山信仰向かう第一の鳥居がここにあったとも伝えられる。
真言宗に転派したのも、前期の寺々と同時期のはずである。

いずれ、この地の豪族、女川影盛の祈願所であった。
建武時代(1333〜7)日積寺暁寂は影盛の弟で、男鹿の海で入水断食をして入定した
と言う。地蔵院背後の高台が、女川氏の居城・女川館の在った場所である。

この寺の子安地蔵尊は、その昔は女川氏の将軍地蔵か延命地蔵であったと思われるが、
安永2年(1773)、教運によって中興開山されてから、近世における子安地蔵となった
と思われる。
                        

かってこの寺には、慈覚大師作の5尺3寸の阿弥陀如来、4尺5寸の聖観世音菩薩、5尺5寸の
地蔵菩薩が安置され、特に地蔵尊は婦人の守り仏として、子授かり、安産、母乳の
祈願に御利益があったと伝えられている。

現在の三尊像は大正年間の火災焼失後の再建造像で、像高が台座ともで3メートルほどで、
男鹿の大仏として親しまれている。

寺と雖も栄枯盛衰は免れず、苦難の時期、無住の時期もあったようであるが、昭和63年
から現住職を迎える為に本堂再築し、現住職普山後は庫裡新築、境内も整備された。

新秋田八十八箇所霊場の第48番礼所、男鹿三十三観音霊場の第16番札所で、
その御詠歌に〔登り行く法の山路は闇ぞなき 心の月も照りまさりつつ〕とある。
現住職は毎辰朝護摩供を勤修し、国家安穏と檀信徒の安全を祈願している。

現住職 第70世  柴 田 福 忠 

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